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COLUMN

2024.02.20

vol.537「商品開発のススメ」

原 正夫(プロダクトデザイン3Lab.)

日経平均株価が着実に上昇し、企業業績も好調な状況が続いています。これにより、30年以上も続いたデフレが終息の兆しを見せています。経済の活況が広がり、ビジネスチャンスが増えつつあるなかで、今回は真剣にお仕事に焦点を当てたコラムをお届けしたいと思います。

「商品開発のススメ」の1ページ目に関する意見を述べます。

私は40年以上にわたり商品開発業務に従事してきました。その長い経験から考えると、世の中の大半の企業が、他社では出来ない非常に特殊な生産技術やノウハウを有しているにもかかわらず、その技術の付加価値が最も高く評価される商品を生み出していないのではないかという疑問があります。

「技術の付加価値が評価される」とは何を指すのかというと、例えば鍛造技術を用いて単純な機械部品を作る場合と、ゴルフクラブを製造する場合では、一個あたりの付加価値(この場合は儲け)が著しく異なることを意味します。

自社商品を開発したいというお話はよく聞きますが、デザインの向上、機能の追加、コストの削減などが主な視点です。これらの視点は一定の段階からは有益であり、否定するつもりはありませんが、どの企業も商品開発のスタート段階では同じような考え方をするものです。

私が「商品開発のススメ」の1ページ目で伝えたいのは、自社の技術でどこが優れているのか、他社が模倣できない非常に特殊な技術は何かをじっくりと再評価し、自社技術で最も高く評価される付加価値を見つけ出すことが最初の一歩(1ページ目)であり、最も重要なことではないかということです。

地政学的問題が表面化し、中国で何でもかんでも安く製造できれば良いという時代も終焉を迎えつつあります。自社の技術で生み出す高付加価値な商品を見つけ、積極的に開発を進めましょう。

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 今回のコラムを読んで、
 新商品開発に少し興味が湧いたら…

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