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COLUMN

2024.02.27

vol.538「西堀ローサ 閉店に思う ~時代の流れと変化~」

由藤 淳哉(デザイン部)

2月も終わりが近づいて、冬の厳しさが和らぎ、春の予感が漂っています。しかし、一方で新潟市の西堀ローサが来年3月末までに全テナントが退去するという知らせが舞い込みました。コロナ禍と厳しい経営環境の中、運営会社は事業継続を諦め、来年10月までに解散することを決断したそうです。

西堀ローサは昭和51年に古町地区に誕生し、飲食店や衣料品店などが軒を連ねる地下ショッピング街でした。気温や天候に左右されない全天候型の空間として、長らく地元の人々に親しまれてきました。

私が学生の頃は人で溢れており、若者も多く活気に満ちた場所でした。私にとっては幼少期から利用していた思い出の多い場所ということもあり、非常に残念です。

かつての新潟のカルチャー発信地であった頃の賑わいや活気を知っている身としては、閑散とした通路や空き店舗を見ると寂しく思います。新潟大和や三越の撤退、駅近や郊外に複合型の商業施設が多くなった影響もあり、これも時代の流れや消費者のニーズの変化によるものかもしれません。

一方で、新潟大和の跡地にできた「古町ルフル」のように、新しい形で再開発される可能性もあります。

地下空間の特徴を活かし、新たに魅力的な場所として生まれ変わることを願っています。

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