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COLUMN

2026.10.06

vol.665「新潟ZINEフェスに行ってみた」

伊藤 貴生(企画開発部CS課)

少し前の話になりますが、8月23日に新潟の朱鷺メッセで開催された「新潟ZINE FES」に行ってきました。

ZINE(ジン)とは、簡単に言えば、個人や小さなグループが自由につくる自主制作の冊子のことです。magazine(雑誌)のzineと言えば分かりやすいでしょうか。

雑誌のようなものもあれば、写真集、エッセイ、評論など、その内容も形も実にさまざまです。

実際に会場へ行ってみると、来場者の多さと熱気に驚かされました。

並んでいるZINEも多種多様。新潟名物・栃尾の油揚げを、なんと実寸サイズで掲載し、お店ごとの特徴を書いたZINE。自分で撮影した写真をまとめた小さなフォトブックもあれば、個人的な興味や日常をテーマにしたものもあります。本だけでなく、制作したZINEにちなんだ小物を並べている方もいらっしゃいました。

その中で、一冊購入してきました。野菜を一つひとつ並べて撮影した写真集なのですが、野菜の形や色、配置がとてもきれいで、眺めているだけでも楽しいのですが、なんと購入すると掲載されたQRコードから自由に素材をダウンロードできるのです。作品として楽しめるだけでなく、素材集としても使える。そんなふうに、つくり手の個人的な興味と、見る側の実用性が思いがけないところでつながってしまうのも、ZINEの面白さなのかもしれません。

近年、ZINEは日本各地で盛り上がりを見せています。小ロットで印刷・製本できる環境が整ったことに加え、SNSで作品を発信し、イベントで直接販売するという流れもつくりやすくなりました。

では、なぜデジタル全盛の今、わざわざ紙なのでしょうか。おそらく、その答えのひとつは「自分の手でつくったものを、手に取ってもらう」という体験にあるのだと思います。

SNSなら、投稿した瞬間に世界中へ届けることができます。でも、それはタイムラインを流れていく情報のひとつでもあります。

一方、ZINEは紙を選び、サイズを決め、ページを組み、印刷して、一冊の形にします。その物理的な存在そのものが、作品になるのです。

またZINEフェスのようなイベントが盛況なのは、やはり実際に人とのやり取りを楽しみたい、好きなものが一緒同士話をしたいというのもあるでしょう。推し活の延長でZINEを作られている方も結構いました。実際に本を所有する満足感、作り手と直接会話して購入するプロセスを体験することの楽しさが、このブームを牽引しているのでしょう。

そんなことを考えながら、会場を歩いていました。

ちなみに、次回の新潟ZINE FESは来年5月23日に開催されるそうです。

次回も絶対に行こうと思っています。今度はどんな「ZINE」に出会えるのか、今から楽しみです。

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