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COLUMN

2026.09.29

vol.664「カプセルトイの第5次ブーム」

中尾 綾香(デザイン部)

未だに大人気のカプセルトイ。その源流をたどると、1900年代初頭にアメリカで登場した、ガムやキャンディなどの自動販売機に行き着くそうです。

日本には1965年に登場し、1970年代以降にはキャラクター商品などのブームを経ながら、独自の文化として発展してきました。

そんな日本のカプセルトイは今、「第5次ブーム」にあるといわれています。

私自身ショッピングモールに行くと、カプセルトイだけを集めたお店に必ずと言っていいほど立ち寄るようになりました。

現在のトレンドがそこには集約されていて、クリエイトな視点で刺激になるのもそうなのですが、なにより見ているだけでわくわくする企画商品ばかりなのです。

これまでのブームと大きく異なるのは、アニメキャラクターなどの『ファングッズ』にとどまらず、『企業の看板』『ホテルのルームキー』『居酒屋の券売機』といった一見すると「なぜそれをミニチュアにしたの?」と突っ込みたくなるようなマニアックなモチーフが大ヒットしている点です。

実用性で言えば、まったく役に立たないかもしれません。しかし、そのシュールな愛らしさが、忙しい日常を送る現代人の心に、ふっと隙間と癒やしを作ってくれているのではないでしょうか。

デザインの現場では、常に『分かりやすさ』『機能性』『効率』が多くの場合求められます。

もちろんそれらは不可欠な要素ですが、カプセルトイを見ていると、人の心を動かすのはそうしたロジックだけではないのだなと実感させてくれます。

「実用性はないけど癒される」
「人に見せたくなる」
「わくわくする」

そんな感情に訴えかける「遊び心」こそが、ヒット商品を生み出すスパイスなのかもしれません。

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