CONTACT CATALOG

COLUMN

2026.06.02

vol.649「どうにも気になる原産国表示のデザイン」

先日、楽器店でウクレレを買いました。

家で眺めていると、サウンドホール(音を反響させるためにボディに空いた穴)の中に貼られた、丸いブランドラベルに目が留まりました。そこに、目立つサイズで「Made in ○○」と原産国が書かれていたのです。

それ自体はどうということもないのに、そのデザインに少し引っかかってしまいました。

大抵のウクレレやアコースティックギターには、サウンドホールの中にブランドラベルが貼ってあります。これは楽器の身分証のようなもので、普通は剥がしたりしません。これまで買ってきたものにも原産国は書いてあったはずですが、ラベルやネックの裏に小さく書いてあったり、別の剥がせるシールになっていたりと、あまり意識したことがありませんでした。今回はそれなりの存在感で原産国が書いてあり、手に取るたびに目に入ってしまいます。

これが「Made in Hawaii」のように、産地そのものがブランドの魅力として伝わる場合であれば、大きく書かれていることにも納得感があります。ただ今回は、ブランドの世界観や購入理由と直接結びつく情報ではなかったので、それが大きく入っていることに少し違和感がありました。隠さず正直に出しているとも言えるのですが、デザインとしては、もう少し控えめでもよかったのにな、と。例えるなら、服のタグに書いてあるような情報が、服の表に縫い付けられているような感じ、と言えばいいでしょうか。

もっとも、作る側に回れば、これは他人事ではありません。

私たちがWebやパッケージなどをデザインするときにも、必ず載せるけれど売りにはならない情報、というのがよくあります。原産国や、注意書きや、細かな但し書きの類です。これをどう置くかは、地味なわりに悩ましいところです。うまく収まっているときは、たいてい気にされません。

私がこれまで意識してこなかったのも、ちょうどいい場所に収まっていたからでしょう。気にされないことが、その手の情報にはちょうどいいのだと思います。今回のラベルは、その情報の置き方が、私には少しだけ強く見えた、という話でした。

とはいえ、肝心の音は気に入っているので、ラベルのことはなんとか気にしないようにしようと思います…。

CONTACT 会社紹介カタログ