COLUMN
2026.01.27
vol.632「かっこいいピンクを探す旅」
坂井 明日香(デザイン部)
こんにちは。レタッチャーの坂井です。
2026年は流行色に「心満ちる ハートフェルトピンク(Heartfelt Pink)」が選定されました。
これを聞いて、「ピンクか、使いどころが難しそうだな」と感じた方もいらっしゃるかもしれません。日本ではどうしても「ピンク=かわいい・女性・子供」という記号的な意味合いが強いためです。
しかし、その「色のレッテル」について考えさせられる一冊に出会いました。『月刊たくさんのふしぎ』の特集「かっこいいピンクをさがしに」です。
著者は、「ピンクのランドセルを欲しがる男の子が理解できない」という投書をきっかけに、ピンクの多面性を探る取材の旅に出ます。そこで語られるのは、私たちの常識を覆す事実ばかりです。
●心理的効果: アメリカの刑務所では、囚人の攻撃性を抑えるためにピンクが使われていること。
●歴史的背景: 日本の平安時代では、ピンク(紅梅色など)は貴族が身につける高貴で男性的な色であったこと。
●イメージの定着: 日本での「女性=ピンク」の図式は、1950年代のアイゼンハワー大統領夫人のファッションの影響が強く、歴史的には決して普遍的なものではないこと。
つまり、私たちが感じている「ピンクらしさ」は、時代や文化によって作られた一時的なイメージに過ぎないのです。
商品開発やデザインの現場において、「何色を選択するか」は常に悩ましい問題です。もし色がマンネリ化したり、ターゲット選定に迷ったりしたときは、一度「ピンク=かわいい」という固定観念を外してみてはいかがでしょうか。
歴史や科学が証明するように、ピンクは「かっこよく」も「高貴」にもなれる色です。 今年のトレンドカラーをきっかけに、新しい「ピンク」の可能性を探ってみるのも面白いかもしれません。
2026年は、固定観念にとらわれない、自由な色使いで新しい価値を作ってみませんか?