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COLUMN

2025.04.22

vol.596「緑と再開発」

山際 直子(デザイン部)

ようやく厳しい冬が終わり、春の訪れとともに、誠晃舎の近くにある鳥屋野潟の桜並木が、今年も美しく咲き誇りました。

毎年変わらぬ姿に見える桜も、実は寿命が60~80年ほどと意外に短く、老木への対応や「次の世代の桜」について考える時期が来ているように思います。

自然にも時間の流れがあり、それに寄り添うように人や街も変わっていくのだと感じます。

そんな中、最近気になったのが、大阪で進行中の再開発プロジェクト「うめきた公園(グラングリーン大阪)」です。

かつての貨物駅跡地に、都市公園とオフィス、商業施設が融合した新しいエリアが整備され、都会の真ん中に「緑で呼吸できる場所」が生まれています。雨水をためる仕組みや、暑さを和らげる工夫など、見た目の美しさだけでなく、“機能する自然”が育っているそうです。

新潟では、街のすぐそばに自然がありますが、都市部ではその価値がいっそう高まっているのかもしれません。これからは、「自然から離れて働く」のではなく、「自然の中で働く」ことが、より当たり前になっていく気がします。

桜が世代を越えて受け継がれていくように、働く場所やスタイルも、少しずつ形を変えながら未来へと続いていけたらいいなと思います。

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