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COLUMN

2021.07.20

vol.410「捨てられないもの」

原 正夫(三条lab)

相変わらずのコロナ感染症のおかげで
出歩くこともままならない毎日ですが、
先日 母親(92歳)に頼まれて
実家の整理を少しだけおこないました。

私の爺さん、婆さんの使っていたものが
いろいろ捨てずにとってあるので
なんとかしようということです。

出てきましたね、
舌切り雀にでてくる鋏、
五つ玉のそろばん、
東海林太郎の眼鏡などなど。

爺さんは明治4年生まれなので、
若いころ使ってたものは
100年以上前のものということになります。

処分する前に まあ記念に写真でも撮っておこうと思い、
どうせ撮るならすこしきれいにしてからと、
汚れ落としを始めました。

そろばんの中に溜まったホコリを落とし、
鋏のさびを少し落とし、
眼鏡のレンズを磨きました。

綺麗になった100年前のデザインが出てきました。

今どきの安くつくる為になどという邪念は微塵もなく、
ただひたすら丁寧に作られ、
100年を経過して使い込まれたモノを実感しました。

モノには作り手の思いが籠ること。
そして使い手(爺さん・婆さんですが)の気配が染み込んでいること。

記念写真は結構うまくとれましたが、
思いや気配は捨てきれず
私が貰ってとっておくことにしました。

断捨離とかいいますけど「捨てられないモノ」ってありますよね。

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