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COLUMN

2019.04.09

vol.305「美しい言の葉。新元号 – 令和 -」

万葉集「梅花の宴」そこで詠まれた32首の序文
「初春の令月にして気淑よく風和らぎ」から
令和が新元号に選ばれました。

安倍首相の談話によると令和には
「人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つ」
という意味が込められているそうです。

また「厳しい冬の後には梅の花のような美しい花を、
日本国民の一人一人が咲かせられるように」
という願いも込められています。

今までの多くの元号って
「平和に統治する」「大きく事を成す」
といった意味合いが大きかったと思うんです。

この、細やかで風流な日本語が失われ、混沌殺伐とした中で
あらゆる日本が斜陽に向かっている時に
「清らかで美しい月、静穏でやわらかな風」とな。
美しい。控えめにいってヤヴァイです(←この日本語があかん)

万葉集。Twitterより少ない文字数のうちに情と景とを織り込んで、
歌のやりとりによって人を恋し愛し憎みもした和歌の時代は
「目に見えない思いの丈を言の葉にのせて伝える」という
日本語の力が一番似合った時代のように思います。

「時代の変わり目」今この時代にこういった一節から選ばれたこと。
日本語が母国語でよかったと思います。

誠晃舎の恒例行事。花見。
今年は4月12日です。

毎度のように「桜見に行こー」
これじゃあ時代にあってません。

「花あかりに誘われて、お外へ参りませんか?」
と切り出してみようと考えています。

みなさまの新しい時代が清く美しい光で照らされ、
やわらかで爽やかな風に彩られますように。

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