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COLUMN

2019.11.19

vol.333「クリエイティブは地球を救う」

山際 直子(デザイン部)

プラスチック問題への関心が世界中で
高まっていますが、日本でも来年の
7月から全ての小売店でプラスチック製
レジ袋の有料化を義務付けることが
決定しました。

プラスチックゴミの海洋汚染がメディアで
大きく取り上げられ、世界中の人が知るようになり
昨年スターバックスコーヒーが、2020年までに
プラスチックストローを世界中の店舗で廃止する
と発表したことは話題になりました。

「脱プラ」の考えは世界中でどんどん
進んでいて、米ディズニーランドは
すべてのパークやリゾートで使い捨て
ストローとマドラーを廃止しました。
また、デンマークでは政府が今年の初めから、
店舗が薄いプラスチック製の袋を無料で
提供することを全面禁止にしました。

こういった取り組みがある中、ネスレ日本は
この秋9月から、キットカット大入袋の
パッケージを全て紙製に変更したという
ニュースがありました。

その内容で注目したいのが紙パッケージを
利用して「折り鶴」を作り大切な人に想いを
伝えるというキャンペーンです。

今までは廃棄するだけだったパッケージを
折り紙の「折り鶴」にし、人に想いを伝える
コミュニケーションツールにすると言う
付加価値をつけたクリエイティブな発想が
素晴らしいと思いました。

人間が作り出したもので環境汚染が進む中、
どうやってそのツケを回収するのか、
その取り組みが求められていると思います。

付加価値の創造で事業の成長と社会貢献を
両立するということをCSV(共通価値の創造)と
言うのですがこの内容は難しくなるので
ここでは掘り下げません。気になる方は
調べてみてください。

重要だと感じるのは「楽しさや、喜びを生む
クリエイティブな発想は地球を救うのだ!」
ということです。

大げさな表現のようですが、
私は心からそう感じます。

簡易包装の推進や、紙媒体の減少という
現状もあり、グラフィックデザインを
仕事としている中で、これからの難しさを
感じていますが多くのクリエイターや
デザイナーが生み出すポジティブな発想で
エコな取り組みをしながら、世界が豊かに
なることを願いたいです。

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