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COLUMN

2014.06.06

vol.68 「伝える力」

当社の一日は毎朝の朝礼から始まります。

 朝礼の内容は社員全員が毎日交代で皆の前に立ち、
 決められたテーマについて話すのがメインです。
 テーマは「自由」のときもあれば「売上を伸ばすために」など様々です。

 私は大勢の前で話をするのがどうにも苦手で、
 当番の度に四苦八苦しています。

 アメリカのTEDカンファレンスというものをご存知ですか?
 簡単に言うとプレゼン大会なのですが、
 TED(テド、英: Technology Entertainment Design)
 というグループが主催する大規模な世界的講演会です。

 学術・エンタメ・デザインなど様々な分野の人物が
 プレゼンテーションを行ないます。
 日本ではNHKのスーパープレゼンテーションという番組で
 過去のプレゼンを放送しています。

 TEDでは、大勢の聴衆の前で1人のプレゼンターが
 自分の伝えたいことを講演するのですが、
 プレゼンターの自信に満ち溢れたたたずまいに
 毎回圧倒されてしまいます。

 伝えたい内容への真っ直ぐな思いがしっかりとこちらへ伝わり、
 話を聴こうという気にさせます。
 威圧的でなく、一人ひとりに語りかけるようなゆっくりと
 落ち着いた口調やステージ上を縦横無尽に歩き回りながら
 身振り手振りで話を盛り上げる様は、まるで舞台を見ているようです。

 そして話の組み立て方。

 プレゼンターは様々なテクニックを使って、
 聴く人を飽きさせず思考させ、感情を動かします。
 聴衆はプレゼンターの案内で思考の旅に出かけているようです。
 聞き手の想像力を掻き立てながら説得していくのが
 プレゼン成功のコツなのでしょう。

 大勢の前で話す時は聴き手の反応がわかりづらいので
 焦ってしまいがちですが、TEDを見ていると、
 大勢という塊に対して話していると考えるよりも、
 1人を納得させるつもりで話すことが重要だと思えてきます。

 デザインの世界でも、そのデザインが見た人に伝わるのか。
 あるいはデザインの際に自分が込めたこだわり・理屈が、
 お客様に伝えられるのか。
 プレゼン能力はいろいろな場面で必要不可欠な能力です。

 人に自分の考えを伝えるのは難しいですが、
 伝わらなければ何も始まらないので、
 どうやったら相手にきちんと伝わるのか、
 これからも試行錯誤していきたいと思います。

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