COLUMN
2025.06.24
vol.604「太陽の塔が重要文化財に!
近藤 武弘(デザイン部)
今年5月、驚きの報道に接し興奮しました。
【万博記念公園 太陽の塔 重要文化財(建造物)の指定について】
5月16日金曜日に開催された国の文化審議会において、以下の建造物を重要文化財に指定するよう、文部科学大臣に答申されましたので、お知らせします。
◆太陽の塔(たいようのとう)
〇概要:太陽の塔は、昭和45年に開催された大阪万博のテーマ展示施設です。岡本太郎によるデザインを忠実に具現化するため、一流の学者や設計者、施工者が当時最先端の技術を結集し、巨大かつ特異な形状の構造物を実現しました。高度経済成長期の日本を象徴する大阪万博の記念碑となる貴重なレガシーであることから、技術的に優秀なもの、歴史的価値の高いものとして評価されました__。上記は万博記念公園 太陽の塔オフィシャルサイトからの抜粋です。
(https://taiyounotou-expo70.jp/news/1295/)
この知らせに、大阪府の吉村知事は記者団に2025年の万博開催中に重要文化財に指定されることへの感慨と、次は世界遺産の登録も目指すとおっしゃっておりました。
岡本太郎が大好きな私にとって、太陽の塔との出会いは1989年(平成元年)に遡ります。この年愛知県名古屋市で開催された世界デザイン博覧会に、誠晃舎に入社したての私は視察に行く機会を与えて頂きました。
その時ついでに大阪まで足を伸ばした際、異様な建造物が目に飛び込んできました。
太陽の塔です。
世界デザイン博覧会の内容は一つも覚えていませんが(すみません)、太陽の塔の圧倒的な存在感はトラウマのように覚えています。
「凄い、かっこいい、なんか怖い、リアルに怪獣サイズ!」と、とにかく心動かされました。
重要文化財といえば、お城や木造建築、仏像、尾形光琳の屏風などを思い浮かべていたので、「太陽の塔=重要文化財」というニュースには、ものすごい違和感とともに、強烈な興奮を覚えました。
いっそのこと、国宝に指定して、手厚く保護されたうえで後世に残してほしいとさえ思います。吉村知事の「世界遺産に」という発言も、本気かどうかはさておき、妙に納得してしまいました。
またいつか、あの巨大な化け物に会いにいきたいものです。